GIGABYTE LGA771 マザーボード GA-7VESH-RH (NEC Express5800/120Ei) について

NECのExpress5800/120EiにOEMされているGIGABYTE社製のマザーボードである。

だいぶ昔にヤフオクマザーボードのみを入手したもので、
動かすまでの過程や調べたことを記しておこうと思います。

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型番をネットで検索すると、2006年3月に独ハノーバーハノーバーメッセで
開催された、「CeBIT 2006」に「GA-7BESH」の型番が出てきます。

さらに、GIGABYTEのホームページからはGA-7VESH-RH(rev1.0)がヒットした。

For SI ONLY との記載がありますが、SIってなに?と思って調べたら、
「システムインテグレーション」のことだそうです。
・・・。ま、難しい単語はとばしましょう。

電源のピンアサインは類似の型番のマニュアルから推測した。
このマザーボード、ピンアサインのシルク印刷が無いのである。
マニュアルのP.22に電源ピンの記載がある。
この情報が無かったら、電源入れるのに路頭に迷うところでした。

さて、NECのページにはマザーボードの型番は記されていないが、
拡張スロットの本数などから、下記のモデルが該当することが分かった。

このモデルは2008~2009年に登場していることがわかる。

対応スペックは次のとおり。
・LGA771 Socket XeonE5450 (3.0GHz 4Core)×最大2
FSB 1333MHz
・DDR2-667 FB-DIMM 最大32GB (4GB×8)

マザーボードの情報を調べたところで、パーツ選びに移る。

○CPU
XEON L5430(2.66GHz)×2」をチョイス。
Lと付いていることから、TDPが50Wと低いのが特徴。
4Core、L2 12Mで、同時代のCPUだと、同クロックのCore i7 970あたりが近いスペックの模様。

○メモリ
FB-DIMMという専用のメモリが必要。
メモリの中央に位置するAMBというチップがとんでもなく発熱する恐ろしいメモリです。
指で触ると、うアチッ!ってなります。(60~70℃で正常とか・・・。)
マザボチップセット5000Vはデュアルチャンネルまでの対応で、2枚ずつの取付となります。
入手したのは4GB/枚のもの。それを4枚、計16GBになります。
すべてのメモリスロットを埋めるのは、ちょっと怖い気がします。


○グラボ
PCI-Eのスロット形状がx8なので、x1のものを探しました。
NVDIA NVS300 です。メモリ容量は512MB

○HDD
SATA接続のものを適当に。

○ケース、電源
ケースはE-ATX対応のものが必要。昔に入手したNECサーバーのものを転用。
電源はNECのタワー型サーバーのジャンク品の600Wのものを転用。

入手したパーツを組み合わせ、OSのインストールまではいったのですが、
メモリの組み合わせでPOST画面でメモリカウントがカクカクしてしうことが判明。
OS起動時はあまり気にならないのですが、メモリ速度のベンチマークをしたところ、
速度が通常の1/4しか出ていないことが分かりました。
外れメモリをひいてしまったのか、それとも・・・。
memtestでチェックしてみたもののエラーは出ず。
となると、BIOSのバージョン?
NECで公開されている最新のものと比べると、だいぶ古い模様。
しかし、NECのサーバーは一般のマザーボードとは違い、
「EXPRESSBUILDER」というディスクが無いと、BIOSを更新できないようになっているのです!

これはまいった!ここで手詰まりか?
EXPRESSBUILDERなんて一般人が入手できるものなのか?と思われたものの、
オクに出品されていることが分かりました。
しかし、ディスクにはバージョンがある模様・・・。
対応するバージョンなんてどうやって調べたら・・・と思ったら検索ページがありました。
しかし、このページ、トップに移ると会員登録が必要といわれます。
おそろしや、グーグル検索・・・。

ここで近いモデルの型番を検索すると、
「5.10-003」
のものが使えることが分かりました。

そして、なんとかして入手!
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フロッピーに最新BIOSをコピー、
EXSPRESSBUILDERからBOOTし、メニューからBIOS updateを実施!
懐かしのフロッピードライブが、ジーコジーコと音を上げて、更新完了。

最新のBIOS Ver は「1.0.4R34」

さてさて、BIOS更新後のメモリの挙動はいかに・・・。
どきどきしながら再起動すると、メモリカウントがスーッと動き、
OS起動後のメモリベンチも通常の速度が出てていることが分かりました。
さらに、CINEBENCH R15を実行すると、BIOS更新前と後でスコアに差がありました。

更新前
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更新後
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なんと、1割もUPしました。
BIOSのバージョンって大事だなと思った次第です。

ふーっ、なんだか妙な達成感を得られたのですが、
(実際にマザボを入手して、このブログの構成になるまで数年かかった・・・。)
CINEBENCHに元から登録されていたほかのスコアを見てみると、
自身の一つ上に表示されているCPUは「4C/8T 2.6GHz Core i7-3720QM」とあります。
このCPUについて調べてみると・・・、なんとノート用ではありませんか!
(その上のスコアとかは見ないことにします、今だともっと開きがあるのでしょうし・・・。)

XEON L5430の発売日は2008年

Core i7-3720QMの発売日は2012年

4年という歳月で、サーバーに2個搭載されていたCPUは、ノートの筐体に収まる1個のCPUに負けるわけです。
この世界、昔との比較はあまり意味があるものではないのでしょうけど、ポカーンとなってしまいます。

で、最近の一般向けCPUだとどれほどのスコアになっているかは下記参照。
ページを下にスクロールして、最初のグラフがCinebench R15の結果です。
Ryzen 7 X1800(3.6GHz 8コア 16スレッド)で、スコア1620です。
化け物ですね♪

え、今年の夏には、デスクトップ向けに16コア、32スレッド???
いやはや、もうなにがなんだか・・・。

また、今回参考にしたページは下記の記事です。

個人で触れることは非常にまれなマザボだとは思いますが、
たまにオークションに出てくることがあるので参考までに。